掲示板

校長より

夏休みに読んだ本(その1)

夏季休業期間中に8冊の本を読むことを目標にしました。

「平和で一人ひとりが大切にされる世界の実現」に役立つと思われる内容の8冊です。

まず2冊について、特に気になった内容と簡単な感想を書いてみます。

短くまとめるので、

作者が本当に伝えたかったことが網羅されているわけではありません。

そのつもりでお読みください。

以下2冊は図書室から借りたものです。

 

「紛争解決ってなんだろう」2021 篠田英朗 ちくまプリマー新書

  紛争とは紛争当事者同士が持っている相容れない目的で、調停とはその相容れない度合いを軽減する作業で、「共通の目的」を確認することである。江戸時代末期の「薩長同盟」とは、紛争していた二者が共通の目的を持つことで紛争を解決した一例だ。内容は、紛争解決の手法に関する基礎知識で、身近な人同士のトラブルにも応用できそうだ。試してみよう!

 紛争解決の基本的手順は以下のとおり

①  当事者や状況の分析 ②環境の設定 ③利益の調整 ④紛争誘発の要因の管理

 

「フィンランドの幸せのメソッド」2022 堀内都喜子 集英社新書

 幸福度が高いフィンランドでは、起業が盛んで、起業を考えている高校生が半数にもなる。「リスクがあっても自分で考えて行動に移そうとする自立精神や、自分でとりあえずやってみる勇気が、起業に好意的な文化を育て、国の未来をつくる」という言葉が印象的だ。起業においては、競争ではなく協働を大切にし、同じ志を持つ者同士、情報交換して失敗も成功も共有し、一緒に生き残ろうと助け合う。フィンランド社会には「失敗に寛容な雰囲気」があり、起業しやすい。

 世界幸福度ランキング2022はフィンランドが1位、日本は54位だ。日本でも失敗を温かい目で見てチャレンジを応援する雰囲気が高まれば、日本の幸福度が高まるのではないか。

 

前期末考査最終日~苦しさが強さをもたらす~

前期末考査が行われています。今日は最終日です。

清掃に来た2年生のみなさんに、出来栄えについて尋ねると

「○○(教科名)、やばい(>_<)」

「(勉強を)やったのに・・・(T_T)」という返事が返ってきます。

↑考査中の”しん”とした廊下

 

ずっと昔の高校時代や大学時代のテストの前の苦しい気持ちは、

○十年たった今でもありありと思い出されます。

そして、いつもは雑然としている机の上を放置しているのに、無性に片付けたくなることも・・・

(この心理状態については、ネットでも多数解説されているので興味があれば調べてみてください)

 

あれから○十年後の今、

やはりテストにはテストにしかない意義があると思っています。

○  学習に関して自分のできることできないことが明確になるので、それを次の勉強に活かす

○  (計画的に準備できなかったことなど)自分の弱点を振り返り、次の自分の生き方を考え、行動しはじめる。

 

今回の考査にうまく取り組めたみなさんも、そうでなかったみなさんも

次の成長につながるものとなることを期待します!!

 

そんなことを思っていたら、最終テストを終えた2年生が掃除に来てくれました。

K氏曰く、「この苦しさが俺らを強くする」

私もそれが言いたかったのです。

↑放課後の勉強の様子(昨日)

後期始動!~チャレンジの時~

本年度の折り返し地点を過ぎました。

10月1日から後期にはいりました。

前期末集会では生徒のみなさんに

“チャレンジの積み重ねがその人を創る“

“後期はそれぞれにとってチャレンジの時である”

という主旨の話をしました。

 

それぞれの毎日は、それぞれのキャリアにとって大切な歩みです。

それは年を重ねても同じ、

私自身もチャレンジを積み重ねていきたいと思います。

 

9月29日(木)、30(金)のスポーツ大会での

生徒の楽しそうな様子は、私たち教員にも力を与えてくれました。

遅ればせながらスポーツ大会の写真を掲載します。

 

 

夏休みに読んだ本(その2)

ひんやりとして空気に包まれる今、

夏休みの報告をするには、やや時期を逸ししまいました。

そうはいっても、まだ終わっていない、

夏休み期間に読んだ本の報告を続けます。

 

「私たちはどんな世界を生きているか」西谷修 2020 講談社現代新書

 表紙の帯に「激変する世界の動態を現代思想の鬼才が解き明かす!」と書かれており、恐ろしい現状を感じる内 容でした。“テクノロジーは有益な道具をつくり出すと見えて、人間の制御できなおい結果を引き出すものとなった”、情報については、“真実が通用する時代は終わり、正確さや信頼より、好みや気分にあったものが反復され増幅されていく”と現代の課題を表しています。「自由とは限界との関係」で「他があって自分がある」という言葉が印象的です。

 

「きみの町に未来はあるか?『根っこ』から地域をつくる」除本理史・佐無田光 2020 岩波ジュニア新書

 地域社会づくりの考え方について平易な言葉で書かれています。同じ価値観を持つ、多様な立場や考え方の人によるつながりにより、地域において価値ある何かが生み出されていくとのこと。“地域は一つの『生態系(エコシステム)』で、様々な主体が関わりあい、つながり、循環し発展していく仕組みが、新しいビジネスやイノベーションを生み出している。そして、このことは、世界で発展戦略として用いられている”とのこと。これまでとは異なる人の関わりが何かを生み出していくとすれば、今生きる私たちのすべてが、それができる力を身に付ける必要があるのだと思います。

 

修学旅行第1日目

※こちらは修学旅行に同行している校長の雑感です。より詳しい情報は2学年のページでご覧ください。

10月11日(火)広島 

 それぞれの人たちの暮らしに突然襲いかかった原爆。これは過去の話ではなく、現在同じ脅威があり、若い人達に世界のあり様を考えてほしい、という被爆者のお話しが心にのこりました。核兵器がなくなるまで燃え続けるという平和記念公園の平和の灯が消える日が来ることを、私達の手で実現したいと心から思いました。 

1日の記録

昼食のお弁当 "味噌カツ"

原爆ドーム(様々な碑を巡りました)

原爆の子の像(碑巡り) 

奉納した千羽鶴  

被爆者による講和

夕食"広島風お好み焼き"