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すっかり季節が変わりました。そして来週からは中間テストです。
3年生は受験が始まっています。
感染防止をし、体調を整え、これからの時期を過ごしてほしいと思います。
↓東門の前のイチョウ(11/18朝)
↓中庭(少し前)
↓テニスコートから登る朝日(11/18朝)
さて、かなり時期を逸していますが、夏休みに読んだ本を紹介していきます。
「暴力はどこからきたか 人間の起源を探る」山極寿一 2015 NHK出版
今回読んだ中で、唯一の自然科学に分類される本です。ただし、過去に国立大学の法文学部で小論文の課題文として出題されているようで、社会学的な面からも興味深い内容でした。人が戦争で直接会ったことがない人と戦うのは、言語の出現によってバーチャルな世界を作り出したことが一つの原因だ、というような内容に衝撃を受けました。一方、人間世界で人に八つ当たりしたり、自分より弱い者を攻撃したりすることは恥ずべき行為だが、それはチンパンジーやゴリラなどから受け継いでいるものであるとの記述もあり、平和な世界の実現のためには「サル」から学ぶことがあるとのことです。
「世界から戦争がなくならない本当の理由」池上彰 2015 祥伝社
作者の池上彰さんは1990年代に子ども向けのニュース番組を担当していたジャーナリストで、その番組では時事問題をとても分かりやすく解説しており、よく見ていた記憶があります。この本も世界がなぜ戦争をなくせないのか平易に解説しています。印象的だったのは、“失敗は人間を成長させ、成功は往々にして人間を油断させる”という言葉です。過去の戦争の成功体験が過ちを生み、教訓を生かせていない、平和な世界のためには、過去を冷静かつ謙虚に見直し、明確で具体的な教訓を創ることが必要だと述べています。二度と戦争を起こさないために作られた国連が、紛争解決の手段としては無力であることがしばしばだ、と今私たちが目の当たりにしていることも7年前発行のこの本には書かれています。
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